東京建物
大手不動産会社の中では、名実ともに最も歴史が長いのが東京建物。
旧安田財閥の創始者・安田善次郎が渋沢栄一をはじめとした当時の経済界、金融界の有力者らから発起人となることの同意をとりつけ会社設立に動き出し、最終的には1896年(明治朗年)、株式会社の形で設立された。設立当時の事業目的は、一般市民のための不動産金融とその付帯業務。現代でいうところの不動産担保金融、住宅ローンの原型を創り、それを基盤とした不動産業務を生んでいった。
安田が、事業目的をこのように定めた理由は、真の東洋の中心都市を創る、という構想と志をもっていたから。
当時はまだごく一部でしか行われていなかった、市街地の改良、そして土地建物の開発を、一般にも広く行うことができるようにしなければならない。
それには資金がいる。
安田善次郎は両替商から身を起こし、安田銀行(のちの富士銀行、現在のみずほ銀行)、共済五百名社(のちの安田生命、現在の明治安田生命)などで安田財閥を築いた人物である。
この時代なりの不動産と金融の融合。
金融に強かった安田ならではの着眼点だ。